竹を植えよう!

日本の農村では、田畑の背景には、雑木林や竹やぶのある里山がありました。雑木林の枝は炭焼きや薪として使われた。また落ち葉は堆肥になった。竹林は日用品の材料として不可欠で、竹の子は旬の味覚として人々を喜ばせてきました。竹を植えようなんて、竹害で困っているのに冗談じゃない。と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが

①竹の気持ちを植える

伸びやかで 清々しい竹林を渡る風
このように人生を駆け抜けなさい。
あくせくしたってしょうがないじゃないですか。
と竹が言っているようである。隠遁と安逸のシンボルの竹。
竹馬に乗りなさい。竹馬の友を作りなさい。竹が昔から言ってきたことである。

②自給自足のために竹を植える
動乱時代を生き抜くための、民のために備えられた竹と言っても過言ではない。公益資本主義では竹は映えるが、グローバル金融資本主義には似合わない。蚕は天の虫と書く。生まれて目も開かないまま、繭を出し続ける虫である。まるで天が人間の衣類に利用するよう備えられた天使のような虫のようである。そして蚕が生きていくために桑の葉も用意された。桑の葉に集まる蚕の糞は大地を潤しました。1859年に横浜が開港されると、生糸は一躍日本最大の輸出品になりました。これに対し室町時代末から江戸時代初めにかけては、生糸が最大の輸入品であった。慶長ないし元和の頃から生糸の生産が増え始めたという。輸入代替品が始動したのは1600年頃からです。生糸の国産化は、おそらく戦乱が収まった生産活動に注力できるようになって養蚕や製糸に取り込む余裕が生まれたことから始まった。天皇家の女性は蚕を飼育する。小学校三年生の授業のカルキュラムに、この蚕の飼育が取り入れられているところもあります。竹はシルク産業を支えてきました。

③SGDsのために竹を植える
持続可能な開発のために竹を植える。
持続可能な社会のために竹を植える。時には国家のためだけでなく、個々人の持続可能な生活のめに竹を植え、自給のために 管理し、使用する。
共同体の精神を特定したり、定義づけしたりするのは難しいことであるが
村の竹林も手入れし続ける努めがある。手入れし再生しつづけなければ
地域の里山はいずれ崩壊する。人間の生存にほぼ不可欠な植物だが 雑草と同じように抑え込むことは難しい。竹は神事によく登場するように、新しい生命を生み出す力、清める力がある。社会にとって必要な火を松明のように燃やし続けなくてはならない。竹で編んだ松明垣という生垣があります。


④グリーンインフラのために竹を植える
グリーンインフラとは、自然が有する多様な機能や仕組みを活用した
インフラストラクチャーや土地利用計画を指し、また地域における社会的
課題を解決し、持続可能な地域を創出する取り組みとして期待されている。
国土交通省では、グリーンインフラに期待する機能として、次の5つを挙げている。
 1 水辺からはじまる生態系ネットワークの形成と地域振興
 2 グリーンベルト事業 里山砂防事業の取り組み
 3 緑の防潮堤
 4 生物共生型港湾構造物
 5 まちづくりと連携した総合的な治水対策と暑熱緩和である。
 まちづくりにグリーンインフラ推進は有効である。
 民間企業と連携し 持続可能な運営を図り人を育てまちに活気を与える。竹は河川沿いにたくさん植えられてきました。竹をチップにしてグリーンインフラとして撒く。サスティナブルなライフスタイルに最適です。


⑤健康のために竹を植える
竹の健康への貢献ですが
健康で長生きしたい人々の願いに答えるように、アジア、インド、南北アメリカに暮らす人々は、古来から竹を天然の薬として活用してきました。竹水から 竹の根、竹芽、節、花、実 棹のなかにたまった水など、あらゆる部分に無数の薬効があります。棹から抽出したオイル、節間や地下茎、根葉から採取した樹液、各所に蓄積されてミネラルなどが、治療薬、媚薬、栄養補助剤になっています。日本においては、竹をパウダー状に粉砕し、食用に利用する試みがあります。中華料理のタケノコはいろんな調理の仕方で登場します。
竹の子は生で食べられるだけでなく、酢漬けにしても、干しても、冷凍しても食べられるので便利です。低カロリーでカリウムやタンパク質の供給源です。さらに竹の子はマグネシウムやゲル二ウムが含まれており、いずれも抗ガン作用やアンチエイジング効果があります。 

⑥学ぶために竹を植える
「竹林」ってどんなイメージかな?
暗い?怖い?大丈夫?竹林には面白いことや楽しいことがたくさんあるよ。
竹林に入ると竹笹の緑が目に入り、竹林の香り、風の音や鳥の声がきこえてくるよ。ほかになにがあるかな。さあ準備が出来たら竹林へ行こう!
季節や時間によって見えてくるもの、きこえてくるものがちがってて、行くたびに新たな発見があるよ。